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脚本の所々に欠陥があり、冗長過ぎたり、あるいは説明不足になっていたりする。上原美佐はその眼力と気丈さはハマリ役だが、やはり下手な演技だと思う。百姓二人はユーモラスだが、あまりに強欲なキャラクター造形に段々苛立ってきてしまう。
グラン・トリノ
評価:★★★★☆
原題:Gran Torino
監督:Clint Eastwood
出演:Clint Eastwood/Bee Vang
少年やその家族との心の交流や、グラン・トリノそのものの意味合いが描ききれず、「そうなるべきしかない」ラストは納得しても腑に落ちない。ただ、「古き良きアメリカ」の象徴とも言えるイーストウッドが、こういうテーマに真摯に向かえる情熱がすごい。また、一貫してイーストウッドが格好良い。頑固爺が悪態をつくだけの前半ですら、それが画になり退屈にならない。
がんばれ!ベアーズ
評価:★★★★★
原題:The Bad News Bears
監督:Michael Ritchie
出演:Walter Matthau/Tatum O'Neal
物語・構成・役者の演技……どれをとってもベタ過ぎるほどベタなのだが、本当に良い映画ってのはきっとこの作品のようなものを言うのだろうと思う。シンプルな方法論、わかりやすい設定とテーマであればあるほど、感動的な青春映画が作れるという手本だ。ベアーズの子供たちがキラキラと輝いていて、ラストも爽快だ。
キャタピラー
評価:★★★★☆
監督:若松孝二
出演:寺島しのぶ/大西信満
なぜこのタイミングで「芋虫」を題材にしようとしたのか最後の方までわからなかったが、おそらく若松にとって死ぬまでに撮りたかったテーマの一つなのだろう。寺島しのぶの演技は極端に突出していないが、肉塊となった大西信満のラスト近くの演技が素晴らしい。秀逸なのはエンディングで流れるテーマ曲で、内容とは些かかけ離れているが全てがそこに集約されているように思う。